みゅーん

April 26, 2014

サナダムシになりたい

「サナダムシになりたい」

それが僕の最後の言葉になった。
何故あんなことを口走ったかわからないが、きっと人間以外の何かだったら何でも良かったのだと思う。
もっと言えば思考を放棄してゆっくり漂っていたいとか言う諦めの気持ちがあった。
今思えばサナダムシには失礼以外の何物でもない。いや、本当に失礼な話だ。
なぜなら僕はこうしてサナダムシになりながらも相変わらずクダラナイ思考をし続けているのだから。

サナダムシがこんな風に思考をする生物だとは思わなかったが、
人間以外の生物は思考をしないという考えがそもそも間違っていたのではなかろうか。
実家の亡くなったわんこだってご飯や散歩の事以外も考えていたかもしれないし、
いつのまにか部屋に居着いていた蜘蛛だって天井を這いまわりながら
毎日PCの前に張り付く僕の身を案じていた可能性だってある。
いや、流石に僕の身を案じたりはしていないだろう。

しかしこうなると人間以上に厄介なものである。
なにせサナダムシになったものの何をしていいかわからないため、思考をすることしかできない。
そもそもサナダムシとは何をする生物だっただろうか、水中を漂う微生物だと思っていたが。
昔読んだ「海辺のカフカ」という小説の元ネタが確かカフカの「変身」で少年が虫になる話だったと記憶してるが、
あいにく「変身」の方は未読なため少年が虫になって何を成し得たかは知る由もない。
そもそもその少年だってせいぜい昆虫になったくらいでサナダムシなんかにはなっていないだろうから、
それが参考になんてなるわけないのだから未読であることを後悔しても仕方のないことのような気もする。
ああ、どうせなら「蝶になりたい」とでも言っておくべきだった。
美しい蝶になって誰からも愛されて最期は少年の手で剥製にされた方がよっぽどわかりやすかった、
どうしてよくわからない微生物になりたいなどと言ってしまったのだろうか。
などと過ぎたことを憂いても仕方ない。なにせ本当にサナダムシになるなんて夢に思わなかったのだから。


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と、ここまで書かれて放置された記事が出てきたわけだが、いったいこれは何をしたかったのだろうか。
そもそもサナダムシは人の腹の中にいるヒモみたいな寄生虫であって、水中を漂う微生物じゃあない。
(きっとミドリムシか何かと勘違いしたのだろう。おかげで見たくもない寄生虫画像をたらふく見ることになった)
そんな過去の自分に対する戒めとして記事に仕立て直してアップすることとしたい。

そして4ヶ月ぶりの更新に合わせて今の心境をひとつだけ、付け加えておくことにする。








「サナダムシになりたい」

March 16, 2012

さくらさくら

桜を見にみゅみゅーん

<1回休み>

February 11, 2010

みゅーん

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